ドミニク・ローラン ブルゴーニュ キュベ ヌメロ アン 750mlの特徴
Dominique Laurent Bourgogne Cuvee Numero 1

2014年ヴィンテージについて:ドミニクローラン氏のコメント
「ブルゴーニュらしいオーソドックス(正統派)な年」
・このタイトルが、この素晴らしいヴィンテージを端的に示していると思います。2014年は春は暖かく、ブドウの生育は例年より早く始まりました。毎年ヴィンテージについての話を聞いている地元の人たちは「今年の収穫はかなり早まって、8月になるのでは!」と興奮して話していました。ところが夏は涼しく風や雨の日が続き、8月に二日程顔を出した太陽も斜面のブドウの一部に降り注いだくらいで、大部分のブドウは我慢を強いられることになりました。この年のブドウの生育サイクルを要約するとこんな感じです。こうなると、9月に良い天気が続きブドウがゆっくり成熟して、フェノール類(果皮や種)の成熟と糖分の蓄積の差を埋めてくれることを望むしかありません。暖かい春はブドウの開花を早めました。そこから100日後が収穫と言われますが、実際は2013年と同じく、収穫はもっとずっと先になってしまうでしょう!
私は自分が地球温暖化を疑っている最後の人間に違いないと思っています。何故?ブルゴーニュは直近の5年間、とにかく寒かったのです!この5年間と同じ気象条件で、以前の(高い)収穫を保ち、下劣な一連の農薬等を同じように使用していたら、ブドウは腐敗し糖度は上がらずアルコール度は最大でも11°位、皆さんがご存じのワインは造れなかったことでしょう。幸いなことにブドウ栽培には様々な進歩があり、そのようなこともなくなりましたが。
しかし、これらの進歩(栽培技術や栽培される作物の改良・向上)は、《世界の終りの預言者》が使用する統計を歪めることになりました。ある人物はテレビの政治番組で「15年後には温暖化が進んでブルゴーニュのグランヴァンは造れなくなる。」と<予言していましたが、とんでもない事です!!怒りの余り、本当にそうなるかどうかを見届けるためできるかぎり長く生きてやろうという気持ちに火が付きました。その人物の言っていることが正しいかもしれないと思うなら、是非今のうちにブルゴーニュワインを買い占めてください。
話は戻りますが、9月に入って2週間好天が続き、その後収穫が始まりました。とても幸先の良いスタートです。キュヴリー(醸造所)では様々なことが進歩しており、温度調整もその一つです。9月は気温が少し高すぎた為、温度調節が可能な醸造所では、半月先位の気温(涼しさ)になるように調整しました。そうすることでワインの色は青みがかかります。温度が高いとワインは茶色っぽくなってしまうので、良いことに使われる悪もあります。
それからもう一つ良いニュースがあります。2009年12月19日の寒波(マイナス20度)で容赦ないダメージを受けた、斜面の下部にある畑のブドウの樹が健康な状態を取り戻しました。その為、コートドニュイ地区のジェネリックワインの生産も増え、品質も良くなりました。
価格は、高い水準ですが安定しています。昨年同様です。フランス市場での2012年、2013年の価格上昇分を数年に分けて取り戻そうと考えていましたが、まだその時ではないようです。
私達、そして私達の造るワインを信頼してくださる皆さんにお礼を申し上げます。ブルゴーニュワインは天才の業によって作り上げられるものではありません。受け継がれてきたノウハウを生かし、謙虚に仕えれば良いのです。私たちはこれまで以上に、誠実に、素直に、ありのままを受け入れ仕事をしていくつもりです。
仕様
・商品名の通りラインナップの中で洗練度においてナンバーワン(No1)を表現したワインです。このキュヴェを造るのに使われるワインは他のワインよりも良いものを使いました。コート・ド・ニュイの村名ものを80%使用しています。つまり格下げをしたものブルゴーニュ・ルージュに使っているのです。素晴らしいキュヴェでも、テロワールが強すぎるものは使っていません。100%樽熟成。ノンフィルター。ヌメロワンの醸造哲学は「非常に洗練されていること」、「早く飲み頃をむかえること」、ですがこの様なレベルになると10年保存していただいても美味しく飲むことができると思います。ドミニク・ローランのイメージ通りのワインがこのヌメロワンです。
生産地・等級
ブルゴーニュ地域圏/Bourgogne
ぶどう品種
・ピノ ノワール100%
メーカー・生産者など
Dominique Laurentドミニク・ローラン
・ドミニク・ローランは1988年、32歳の若さで彗星のごとく現れた醸造家。元パティシエが造るワインは、豊かな果実味と芳醇な味わいでたちまち評判を呼び、今やブルゴーニュでもトップ5に入る醸造家と言われています。
厳選された葡萄だけを選りすぐって丁寧に造りあげることから、市場に出回る数も少なく、実際に発売される前に全て完売になることも珍しくありません。
ブルゴーニュの老名人達から学んだ黄金時代のワイン造りを基礎としつつ、独自の醸造方法を確立し実践しています。メゾンのワインは、壮大なアペラシオンの小量しかない厳選したキュヴェを澱と一緒に購入し、高い品質のワインへと醸造する、まさにオートクチュールなワイン造りがコンセプトになっています。そのこだわりは、ヴィエイユ・ヴィーニュの使用(50年以上が基準)、自作の樽(マジック・カスク)による熟成とシュールリー、最小限のSO2使用、ノンフィルターなど。以前は、約60程あったラインナップは現在約40程に凝縮、ジュヴレ・シャンベルタン、シャンボール・ミュジニー、ボーヌ、ポマールなどのヴィラージュの中には沢山のプルミエ・クリュをブレンドしています。
・ドミニク・ローランは、 「新樽200%」の造り手としても有名。「新樽200%」とは、樽に入った選りすぐりのブルゴーニュ ・ワインを買い付けたあと、即座に新樽に移し変え、 半年後にもう一度新樽に移し変える方法です。 アメリカのワインスペクテイター誌で「200%New Oak」と評論 された事から今や彼の代名詞となっています。
新樽の木に含まれる強いタンニンと上質な厳選されたブドウのタンニンが混ざり合い、その味わいはとても魅惑的で濃厚なものになります。また、ロバート・パーカー「ワイン・バイヤーズ・ガイド第7版」にて5つ星の評価。ブルゴーニュ赤ワインの生産者で、 ネゴシアンとして5つ星を獲得しているのはドミニク・ローランを含めて僅か3軒です。